しっしーのお計算ん向上委員会

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1次関数と方程式

 

さて、この単元では方程式と1次関数をリンクさせて考えます。

 

まずは2つの文字 x , y を含む2元1次方程式

2x + y = 3  - ①

において、xにいろいろな値を代入してみましょう。

 

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今度は、上の x , y の値を座標( x , y )とみなしてグラフをかきます。

 

f:id:manaveemath:20181205224507j:plain

 

上のグラフのように、2x + y = 3 を満たす( x , y )の値の組はいくらでもあります。

 

さらに多くの( x , y )の組をとってグラフをかきます。

 

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式①において、xにある値を代入するとyの値がただ1つに決まりますから①は関数です。

 

2x + y = 3 を y = ax + b の形にするために2xを移項して

y = -2x + 3  - ②

にします。

 

y = -2x + 3 は傾き-2、切片3の1次関数です。

 

したがって、方程式はグラフとして考えることができます。

 

そして y = -2x + 3 、すなわち傾き-2、切片3の直線を方程式 2x + y = 3 のグラフといいます。

 

 

 


2元1次方程式のグラフは、グラフが通る2点の座標を求めてかくこともできます。

 

例えば方程式 2x – 3y = 6 のグラフを図示してみましょう。

 

2x – 3y = 6 は x = 0 のとき y = 2 、

y = 0 のとき x = -3 です。

 

よって、グラフは( 0 , 2 ), ( -3 , 0 ) を通る直線です。

 

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このようにして、2元1次方程式のグラフをかくことができます。

 

 

 


今度は2元1次方程式 ax + by = c の

a = 0 のとき、 b = 0 のときを考えます。

 

まずは a = 0 の場合です。

 

方程式 2y = 4 のグラフをかいてみましょう。

 

2y = 4 は、 0x + 2y = 4 と同じです。

 

また、0に何を掛けても0になりますからxがどのような値をとっても 2y = 4 、つまり y = 2 が成立します。

 

よって、グラフは下の通りです。

 

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次はb = 0 の場合です。

 

例えば 3x = 6 のグラフはどうなるでしょうか?

 

3x = 6 は 3x + 0y = 6 と同じです。

 

よってyがどのような値をとっても 3x = 6 、

つまり x = 2 です。

 

よって 3x = 6 のグラフは下の通りです。

 

f:id:manaveemath:20181205224544j:plain

 

以上から、

2元1次方程式 ax + by = c (a , b , c は定数)

のグラフは直線になります。

 

特に a = 0 , b = 0 の場合は下のようにかけます。

 

f:id:manaveemath:20181205224553j:plain

 

 

 


最後に、2つの2元1次方程式を同一座標平面上にかきます。

 

方程式 2x - y = 1 - ③ , x + y = 5 - ④

のグラフを図示します。

 

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どうやら③、④は点 ( 2 , 3 ) で交わるみたいですが…。

 

次は③、④のxにいろいろ代入したときのyの値を調べます。

 

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すると、x = 2 のとき 2x - y = 1 , x + y = 5 、そのどちらも y=3です。

 

今度は連立方程式

 

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を解きます。

 

(③+④)より 3x = 6 だから x = 2 です。

 

これを④に代入して 2 + y = 5 、y = 3 です。

 

したがって、③ , ④ のグラフの交点の座標は③ , ④ を組み合わせた連立方程式の解です。

 

一般に、

 

(2元1次連立方程式の解)=(それぞれの方程式のグラフの交点)

 

が成り立ちます。