おうぎ形
算数では円を扱いました。
しかしこの単元では円全体でなく円の一部を見ます。
例えば、図Bのおうぎ形の中心角=120°としましょう。
120に3をかけると360です。
したがって半径の等しい中心角が3つあれば、中心角は合わせて360°、つまり円が出来ます。
円Cの周りの長さ、面積はどうなるでしょうか。
円の半径= r , 円周率= π とします。
したがって、円Cの周りの長さ、すなわち円周は
2r × π 、 面積は π r2 です。
…ところで、円Cはどうやってできたものでしょうか?
今回、円Cは中心角が120°かつ半径が等しいおうぎ形を3つ組み合わせて作られました。
その円の周長が (2r × π) 、面積が π r2 です。
つまり中心角=120°のおうぎ形が3つあって
周長=(2r × π)、 面積=π r2 なのです。
じゃあおうぎ形1個の周長、面積はどうなるでしょうか?
半径rの中心角が120°のおうぎ形は、半径rの円を3等分したもののひとつです。
したがって、周長は (2r × π) を3で割ったもの、つまり (2r × π × 1/3) です。
面積も同じく π r2 を3で割って (π r2 ×1/3) となります。
中心角が120°ということは、360°あるうちの120°を占めている、と考えられます。
1/3 の分母分子に120をかけると 120 / 360 です。
したがって、記号「°」が付かないながらも
120 / 360 = (おうぎ形の中心角) / (円の角度)
という形になります。
おうぎ形は円の一部だから周長、面積は円の0~1倍です。
その倍数はおうぎ形の中心角が360°のうちの何度を占めるか、つまり360°分の何倍か、で決まります。
ですから周長、面積は下の通りです。
(おうぎ形の周長)= 2r × π × (中心角/360)
(おうぎ形の面積)= π r2 × (中心角 / 360)
例えば、10% や 50%、100%。
これを分数を使って表すと10%は 10 / 100 ある、50%は 50 / 100 ある、100%は 100 / 100 ある、と考えます。
おうぎ形の周長、面積は円の角度が360°なのだから、 ● / 100 のかわりに 中心角 / 360 を用いるのです。