ゑ、もう(約数)/(約数)いっちゃうの?
今頃になると3次方程式を習いますね。
例えばこんなのが出てきたはずです。
x に 1 を代入すると左辺の値が 0 になるので x = 1 を解に持ちます。
なので( x - 1 )で割って因数分解をして x = -1 , 1 , 2 が得られます。
レベルアップするとこんなのが出ます。
これは、左辺=0 となる x の値が見つかりにくい厄介な方程式です。
しかし、3次方程式の有理数解についてこのことが成立します。
よって x = ( 3の約数 ) / ( 4の約数 ) なのでそうなる数を探して
x = 1/2 が見つかります。
このやり方を用いれば3次方程式の解なんかヨユーで見つかります・・・と思ってるだろ?
だったらこれも見つかるよね?
東大で大問丸ごとこれを解かせるだけの問が出たとして20分で解いてみて。
処理は結構多めだから東大入試としてはふさわしいと思うよ。
あとより計算が煩雑になれば東工大も夢じゃないかも。
と言ったもののやんなくてもいいよ。
どうせ解なんて1つも見つからないと思うから。
じゃあ、何でそうなってしまうかから解説を始めよう。
まずセオリー通りに
となる数をピックアップしよう。
270 と 84 の約数を書きだすよ。
だから解の候補は
より 2 × 16 × 12 = 384 、384個存在する。
ゑ、384個も代入すんの?
そんなに代入したらおじいちゃんになっちゃうよ?おばあちゃんになっちゃうよ?
だから、解をある程度推測するんです。
そしてそれはたった1つのシンプルな考えかたをするだけで出来ちゃう。
たったこれだけ。
そうすることで分かります。
まず
とおき、x = -3 , -2 , -1 , 0 , 1 , 2 を代入してみます。
以上から、f(x) についてこのことが分かりました。
・・・ところで f(x) って3次関数だよね?最高次数の係数が正であることからグラフはこうなるよね。
そう、x = α , β , γ ( α < β < γ ) とおくと f(x) = 0 となる解について
を満たすわけだ。
だから今回は
となるように約数をチョイスしてあげるのだ。
最初何で約数を全部書きだしたんだ?と思っただろう。
初めっからこうなることがわかってたからなんです。
てことで実際に列挙します。
84の約数を固定して条件に合う270の約数を挙げた方がラクだぞ。
以上が条件に合う値です。
そしてそれらを約分すると
で、その中に答えがあると分かる。
ね、ちょっとした工夫で384→8にまで絞り込めちゃうんです。
こっからまた絞ります。
f(3/2) の値を調べます。
このことから f ( 3/2 ) < 0 が言えるので
が分かり、γ は 3 / 2 より大きく 2 より小さい数であることが分かった。
これを満たすのは
の3つだけです。
後はそれぞれ代入すればokです。
まず f ( 5 / 3 )を計算します。
よって、f(x) の解のひとつは x = 5 / 3 です。
そして組立除法なんかをして
が得られます。
このとき
が成立します。
次に 13689 が平方数であるかを調べます。
がその前におおよその見当をつけます。
12100 の平方数は 110 、14400 の平方数は 120 なので仮に13689 が平方数だとするとその数をNとして
となります。
また、13689 は 14400 により近いことも考えると
Nは116、117、118、119の四択になります(クイズミリオネアかな?)。
あとはそれぞれ二乗して調べ・・・なくていいんです!!
だって平方数かどうかはどんだけ数が大きかろうと一の位だけ見れば分かるのだから。
だってこれが成り立つんだよ。
…てことは、13689 の一の位は 9 なんだから N = 117 しかあり得ないよね。
検算すると
だから 13689 の平方数は 117 なんです。
てことは
だから約分するとそれぞれ
です。
以上から