二項定理 演習2
次のものを求めてください。
( x-2y )8 の展開式における x5y3 の係数
( a+b+c )10 の展開式における a2bc7 の係数
( x2+x+1 )10 の展開式における x5 の係数
( 2x-y+z )8 の展開式における x2y3z3 の係数
xの式( 1+x+ax2 )6 を展開したときのx4 の係数が最小値をとるときのaの値
( x- 2/x +2 )9 を展開したときのx5 の係数
また、全ての係数の総和(ハイレベル)
( x2- 1/2x3 )5 の展開式における定数項
( 3x2+x-2 )5 の展開式における x6 の係数
まず多項定理(項が3つ)の振り返りをします。
ところで、重要なのは1行目と2行目のどちらだと思いますか?
答えは1行目、ではありません、2行目です。
多項定理に限らず、他の公式、その適用条件をしっかりと見直しましょう。
2-1
3-1
3-2
「pは整数」ではなく「p∈Z」と書くと数秒を稼げます。
また、特定の数をアルファベットで表すときがあります。
複素数・・・C
自然数・・・N
有理数・・・Q
実数 ・・・R
整数 ・・・Z
5-1
こちらで紹介したやり方で、2行で片付けましょう。
なんて計算してたら試験時間、来来来世まであっても足りませんヨッ!
6-1
3つの項全てに 9・8 があるからまとめるのは最後にします。
分配法則が使えないか考えます。
6-2
多項式 P(x) の全ての係数の総和は P(1) 、すなわち
x = 1を代入すると得られます。
が、それで終わってしまっては暗記数学と何ら変わりありません。
なのでこれから解説をします。
そもそも、
多項定理 = n個の箱からボールを1つずつ選ぶこと
です。
今回の式 ( x- 2/x +2 )9 では、こうなります。
次に、xp-q の指数のハンイを考えます。
xの指数が最大になるのは xを9コ、-2/x を0コ選んだときで、最小になるのはxを0コ、-2/x を9コ選んだときです。
よって、f(x) = ( x- 2/x +2 )9 とすると、
と表せます。
今回求めるのは全ての係数の総和ですから、問を満たす値は
ということになります。
次に、①と②とを比較します。
①と③とが同値でなければなりませんから、
を満たす必要があります。
これを成立させるxの値は1、よって x=1 です。
確かに
より、求める値と同じです。