通分・1の巻
(約分や通分入ってますがそこはご愛嬌てことで)
こちら、文字が4つあるので面倒な計算をさせられることが予想されます。
計算結果はこの通りです。
答えの分母、正しくは ab+cd です。
いきなり通分しにかかっても良いですが符号 “-” 以下の式が2で約分出来るのでまず約分しちゃいましょう。
で、通分すると2行目の式が得られます。
分子を変形していくのですがその度にいちいち分母を書く必要は無いのです。
どうせ分母は変わらないのだから分子だけに着目すればいい話です。
A = ( a2 + b2 )( ab + cd )
B=ab( a2 + b2 - c2 - d2 )
とおいて各々を展開します。
筆算の形で書くと何が消えて何が残るのかが分かりやすくなります。
そして3行目の式が得られます。が、ここが今回の最大の難関ポイント、
分子が因数分解可能であることに気づけるか?
です。
「因数分解した形で答えよ」と問われたらそれなりに答えられない人が出てくるのではないでしょうか。
とグチグチ言っても始まらないので因数分解の鉄則
「どれか1文字に着目して次数を降べきの順にする」
を実行しましょう。
今回はaに着目しました。
真ん中の ( bc2 + bd2 )aについて展開すると
abc2 + abd2 となり、aとbの次数が1、cとdの次数が2であることを踏まえて上のように文字を配分します。
よって、4行目の式が得られます。
・・・と文章を打ち込んで初めて気づいたんですけど何で4行目の分母が ad + bc になってんだよ。
ということで正しい答えは
( ad + bc )( ac + bd ) / ( ab + cd )
です。
本当にそれで正しいのかを確認するには?
具体的な数字を文字に代入して検算すればええねん。
ということで
( a , b , c , d ) = ( 1 , 2 , -1 , -2 )
として計算してみましょう。
(この検算をして初めて分母のコピーミスに気づいた)とまあ紆余曲折ありましたが、改めて正しく計算できました。
ちなみに今回の式は、トレミーの定理の証明を4辺の長さをそれぞれa , b , c , d とおいて余弦定理を用いると途中で出てきます。