確率
今朝、天気予報をご覧になりましたか?
見たならば20%や30%、70%などに見覚えがあるでしょう。 降水確率ですね。
「70%か、高いな。傘持っていくか」と思って傘を持ったりしますね。
で、たまに電車の中に忘れたりしますけどもね。
それはおいといて、先程「降水確率」と書きました。
その確率について学びましょう。
確率とは、結果が偶然に左右される実験や観察を行うとき、あることがらが起こると期待される程度を数で表したもの、のことを言います。
例えば10円玉を投げて立ったまま落ちることが無いとします。
表(10と書いてあるほう)が見える確率は、と聞かれたら50%、1/2 などと答えるでしょう。
確かに 1/2(50%) なのですがそれは100回、1000回、10000回、…と投げると1/2に限りなく近づくことを意味します。
つまりαをすんごい0に近い、でも0ではない数として厳密には(1/2 +α)が正解です。 が、いちいち書くと面倒なので普段の生活で確率を考えるときには+αを省いているというわけです。
ペットボトルのキャップ。
それを投げたとき、へこんでいる方が上を向いて倒れるか、それ以外の方向を向けて倒れることが同じ程度に期待できるでしょうか?
「それ以外の方向」には、へこんでいない方、もしくはそもそもどちらでもなく横になって倒れるパターンもあります。
ですからへこんでいる方、それ以外とでは同じ程度には期待できません。
しかし、10円玉は表、裏が同じ程度に期待できます。
このようなときに、どの結果が起こることも同様に確からしい、と言います。
1~6までの目が1つずつある立方体のサイコロを投げて「奇数の目が出る」、つまり 1 , 3 , 5 のうちのひとつが出る確率を考えてみましょう。
出る目は 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 の六通りあり、さらにどの目が出ることも同様に確からしいです。
このうち、奇数の目が出る場合は3通りです。
よって、
(奇数の目が出る確率)= 3 / 6 = 1 / 2
となります。
ある実験、または観察を行うときに次の条件下にあるとします。
・ 起こりうる場合が全部でn通りある
・ どの場合が起こることも同様に確からしいとする、そのうちことがらAの起こる場合がa通りある
このとき、ことがらAの起こる確率pは、
p=a/n
となります。
pのとりうる値の範囲は常に 0 ≦ p ≦ 1 です。
p=0 のとき a = 0 で、ことがらAの起こる場合が0通りだからAは一切起こりません。
p=1のとき a = n で、ことがらAの起こる場合がn通り、つまりAが必ず起きます。
言い換えると、必ず起こることがらの確率は1で、決して起こらないことがらの確率は0です。
ダチョウ倶楽部の肥後さん、寺門さん、そして上島の竜ちゃんがある番組でだれか1人が熱湯風呂に入る流れになったとしましょう。
そりゃ当然3人とも入りたくないからどうやって決めようか、ということで次の方法を思いつきました。
これに対して竜ちゃんは
「 起こりうる場合は[2枚とも表]、[1枚が表でもう1枚が裏]、[2枚とも表]の3通りなんだから各々が風呂に入る確率はそれぞれ1/3で同じだな 」
と考えました。
果たしてそれは合ってるでしょうか?
実際に10円玉を2枚手に取ってみましょう。
ぱっと見同じでもよ~く見ると違いがあるはずです。
製造年が違う、サビている、サビてる場所が違う、汚れがついている、ギザ10など・・・。
つまり、使うのがどちらも同じ10円玉であっても
10円玉・ア と 10円玉・イ
のように、各々を区別して考えます。
例えば10円玉・ア が表、10円玉・イ が裏になる場合を[表・裏]と表記します。
すると起こりうる場合は全部で
[表・表]、[表・裏]、[裏・表]、[裏・裏]
の4通りで、どの場合が起こることも同様に確からしいです。
このうち、1枚が表でもう1枚が裏になる場合は2通りあります。
したがって、竜ちゃんが熱湯風呂に入る確率は
2/4 = 1/2 、よって 1/2 です。
なので、理論上は 1/3 ではなく 1/2 なのです。
なんでさっき「理論上は」と書いたかって?
実際には100%こうなるからです。
肥「俺が入るよ」
寺「いや俺が」
上「…じゃあ俺が」
肥・寺「どうぞどうぞどうぞ」
とまあ、竜ちゃんが理論上、熱湯風呂に落ちる確率を考えましたが、図を使って求めることもできます。
10円玉・アが表のとき10円玉・イは表か裏が出る、10円玉・アが裏のときも同じように考えて書いていったものです。
上の図のことを樹形図といいます。
今度は大小2つのサイコロを投げるとき、出た目の数の和が4以下になる確率を求めてみましょう。
大サイコロの目が1のとき小サイコロの目は1~6、大サイコロの目が2のとき・・・としていくと出る目の組み合わせは 6 × 6 = 36 で36通りあります。
起こりうる全ての場合をまとめます。
例えば大サイコロの目が2、小サイコロの目が3の場合を( 2 , 3 )とかきます。
このとき起こりうる場合は36通りあって、どの場合が起こることも同様に確からしいです。
このうち、出た目の数の和が4以下になるのは
(1,1) 、(1,2) 、(1,3)、(2,1) 、(2,2) 、(3,1)
の6通りです。
よって求める確率は 6 / 36 = 1 / 6 です。
ということで問の答えは 1 / 6 です。
今度は出た目の和が4より大きくなる確率を求めてみましょう。
出た目の和が5のとき、6のとき・・・としても求まります。
しかし、もっと簡単に求められる考え方があります。
それは、
という考え方です。
一般には
として求めることができます。
よって求める確率は 1 - (1 / 6) = 5 / 6 、
つまり 5 / 6 です。