2次方程式
中学1年で1次方程式を学習しました。
中学2年で連立方程式を学習しました。
次数は1のままですが文字の数が2(以上のものもある)に増えました。
そして中学3年では例えば x2 - 20x + 96 = 0 といった、文字数の代わりに次数が1増えた方程式を扱います。
この式の左辺は2次式で、(2次式)= 0 の形に変形できる方程式を2次方程式といいます。
方程式 3x2 - 4x = 2x2 + 1 は移項して整理すると
x2 - 4x - 1 = 0 ですから2次方程式です。
このようにはじめは (2次式)=0 の形になっていなくても、移項して整理することによって (2次式)=0 の形になるならばその方程式は2次方程式です。
xについての2次方程式は一般に、
ax2 + bx + c = 0 (a≠0)
として表され、先程出てきたx2 - 4x - 1 = 0 では
( a , b , c ) = ( 1 , -4 , -1 )
です。
2次方程式を成立させる文字の値を、その方程式の解といい、その解を全て求めることを、2次方程式を解く、といいます。
その2次方程式は様々なものを使って解きます。
―因数分解―
2次方程式 x2 - 12x + 32 = 0 を解くことを考えます。
2つの数 a , b の和が -12 、積が 32 になるときの
a , b の値は -4 , -8 なので ( x - 4 )( x - 8 ) = 0 と因数分解できます。
が、( x - 4 )( x - 8 ) = 0 の解は何と何なのでしょうか?
一般に、2次方程式 ax2 + bx + c = 0 ( a ≠ 0 ) の左辺が因数分解できるとき、下のことを使って2次方程式を解くことができます。
2つの数をA , Bとするとき、AB = 0 ならば A = 0 またはB = 0
AB=0 は、A × B=0 、つまり「数Aと数Bとを掛け合わせた値は0である」ことを言います。
1行上の文は「A × B を計算したら A × B=0 になった、このとき A と B のどちらかが 0 である」ことを言っています。
このことを使うと ( x - 4 )( x - 8 ) = 0 は ( x - 4 ) と ( x - 8 ) の積が 0 であることを表しています。
つまり x - 4 = 0 または x - 8 = 0 であり、
解は x = 4 , 8 です。
“ x = 4 , 8 ” は、「x の値は 4 または 8 である」という意味です。
では2次方程式 x2 - 6x - 8 = 0 を解いてみましょう。
まずは和が -6 、積が 8 になる二つの数を探します。
よって、和が -6 、積が 8 になる二つの数は -2 と -4 です。
x2 - 6x + 8 = ( x - 2 )( x - 4 )
と因数分解でき、x - 2 = 0 または x - 4 = 0 だから
x = 2 , 4 。
よって解は x = 2 , 4 です。
―平方根・ax2 - c = 0 形―
ax2 - c = 0 の形をした2次方程式は、平方根の考えを使って解くことが出来ます。
x2 - 9 = 0 を解いてみます。
x2 - 9 = 0 の左辺の -9 を右辺に移項して x2 = 9 に変形します。
x2 = 9 は、x が 9 の平方根であることを示しているから x = ±3 です。
今度は 25x2 - 7 = 0 を解きます。
移項して 25x2 = 7 、両辺を 25 で割って x2 = 7 / 25 です。
よってx=±√7/5 です。
―平方根・( x + p )2 = q 形―
( x + p )2 = q の形をした2次方程式は、()の中の x+p を1つの数と見て、平方根の考えを使って解きます。
( x + 2 )2 = 64 を解いてみましょう。
これは x + 2 が 64 の平方根であることを示しています。
よって x + 2 = ±8 より x + 2 = 8 、x + 2 = -8 で
x = 6 , -10 が得られます。
( x - 3 )2 - 5 = 0 では、( x - 3 )2 = 5 、これは x - 3 の平方根が 5 であることを表すから x - 3 = ±√5 、よって x = 3 ±√5 です。
―平方根・x2 + rx + s = 0 形―
x2 + rx + s = 0 の形をした2次方程式では、
( x + a ) 2 = b に変形すれば解けます。
では x2 + 6x - 1 = 0 を解いてみましょう。
先程はxの係数が偶数の場合を取り上げました。
今度は奇数です。
x2 + 3x + 1 = 0 を解いてみます。
―解の公式―
・・・とまあ、いろいろな2次方程式の解き方を紹介しましたが、どんな2次方程式でも解ける魔法の公式があるんです。
それが2次方程式の解の公式というものです。
これは、2次方程式 ax2 + bx + c = 0 において
a , b , c の値が分かればxの値が分かるという公式です。
次のようにして導くことができます。
とやって求まるのですが、こんなんやってらんないですよね。
じゃあ代わりにどうするのか?・・・こうします!
分数が消えたことで少しはメンドクサさが無くなりましたね。
こんなこと仕事で使うことは無いでしょうけども、あの時チンプンカンプン元気よく~♪だったあの公式が少しでも理解できればなと思います。