根号を含む式の計算
この単元では根号 √ を含む式の計算をします。
まずは掛け算と割り算です。
平方根の乗除について次の式が成り立ちます。
√a × √b は、記号 × を省いて √a√b とも書きます。
また、a × √b は a√b とも書きます。
今度は a√b を √c に変形することを考えます。
a > 0 として、( √a )2 = a ですから
早い話が a√b は、a を2乗した値 a2 と b をかけた値 a2b に √ をつけて計算します。
逆に、根号の中の数がある数の2乗との積になっているときは3、4つめの図での計算とは逆の変形ができます。
そのために前回出てきた素因数分解を行います。
√108 を a√b の形にしてみましょう。
まず、108 を素因数分解します。
以上から、
同じく18 = 32 × 2 ですから
となります。
次は平方根の割り算です。
今度は根号を含む式の乗法や除法を計算します。
√18 ÷ √7=3√2 / √7 と計算しましたが、分母と分子に同じ数をかけて分母に根号がない形に表すことが出来ます。
3√2 / √7 、この式には分母に √7 があります。
ですから分母と分子に √7 をかけることで分母が
√7 × √7 =7 になり、分母に根号が無くなります。
したがって
であり、3√2 / √7 は 3√14 / 7 に変形できます。
このように分母に根号がないように変形することを、分母を有理化するといいます。
次は根号をふくむ式の加減です。
同じ数の根号を含んだ式は、係数をまとめて計算できます。
例えば
のように出来ます。
√5 - 3√5 であれば、
です。
4√5 + 5√2 - 3√5 - 2√2 であれば下のように計算します。
根号の中の数が異なると、係数をまとめて計算することができません。
しかし、√ の中の数によっては a√b の形に変形することで計算できるようになります。
他にも、有理化することで計算できるものもあります。
最後に、分配法則や乗法を使う、根号の入った式の計算を見てみましょう。