平行四辺形
四角形の辺や角には名称があります。
四角形の向かい合う辺を対辺、向かい合う角を対角といいます。
特に、平行四辺形の定義は次の通りです。
定義:平行四辺形とは、2組の対辺がそれぞれ平行な四角形のことである。
平行四辺形の性質には次のものがあります。
平行四辺形では、2組の対辺はそれぞれ等しい。
平行四辺形では、2組の対角はそれぞれ等しい。
平行四辺形では、対角線はそれぞれの中点で交わる。
平行四辺形になるための条件には、次のものがあります。
①:2組の対辺がそれぞれ平行である。(定義)
②:2組の対辺がそれぞれ等しい。
③:2組の対角がそれぞれ等しい。
④:対角線がそれぞれの中点で交わる。
⑤:1組の対辺が平行でその長さが等しい。
その平行四辺形といえば、みんな下のような図形を連想するでしょう。
ですが、実は長方形やひし形、正方形は平行四辺形でもあるのです。
それぞれの定義は下の通りです。
長方形:4つの角がそれぞれ等しい四角形
ひし形:4つの辺がそれぞれ等しい四角形
正方形:4つの角と辺がそれぞれ等しい四角形
長方形ABCD、ひし形JKML、正方形PQRSがあります。
それぞれ以下の条件を満たすので長方形、ひし形、正方形は平行四辺形でもあります。
長方形ABCD:∠A=∠C、∠B=∠D・・・
③「2組の対角がそれぞれ等しい」
ひし形JKML:JK=ML、KL=JM・・・
②「2組の対辺がそれぞれ等しい」
正方形PQRS:②と③より
以上から長方形、ひし形、正方形は平行四辺形の性質を持っています。
ただし正方形は長方形とひし形の性質をも有しています。
また、長方形とひし形の対角線について次のことが成り立ちます。
①長方形の対角線は等しい。
②ひし形の対角線は垂直に交わる。
また、長方形の対角線の性質から、次のことが言えます。
直角三角形の斜辺の中点は、この三角形の3つの頂点から等しい距離にある。