方程式とその解き方
ここでは、中学1年数学の花形(?)である方程式を取り上げます。
方程式とは、式の中の文字に代入する値によって成り立ったり、成り立たなかったりする等式のことをいいます。
その方程式を成り立たせる式の値を、方程式の解といいます。
等式 x + 1 = 10 において、
x = 8 のとき 8 + 1 = 9 ,
x = 9 のとき 9 + 1 = 10 ,
x = 9.5 のとき 9.5 + 1 = 10.5 , … となります。
x = 9 のとき等式 x + 1 = 10 は成り立ちます。
しかしその他のxの値では成り立ちません。
xの値によって x + 1 = 10 は成立あるいは不成立なので等式 x + 1 = 10 は方程式です。
方程式 x + 1 = 10 を成り立たせる文字の値 x = 9 は方程式 x + 1 = 10 の解である、と言えます。
方程式の解を求めることを、「方程式を解く」と言います。
方程式を解くためにしたの5つある等式の性質が使われます。
それらをはかりと重りを用いて説明します。
方程式を変形するときに使われる等式の性質を紹介しました。
今度はそれを用いて様々な方程式を解いてみましょう。
例6の(解き方2)では右辺にある -2x を+2x に変えて左辺に移動させています。
一般に、等式の一方の辺にある項は、その項の符号を変えて他方の辺に移すことができます。
このことを「移項する」といいます。
例7のように、かっこを含む方程式でははじめにかっこを外してから解きます。
例8のように、係数に小数を含む方程式では、10 , 100 , 1000 などを両辺にかけて係数を整数に直し、小数を含まない形に変形してから解きます。
例9のように、係数に分数を含む方程式では、分母の公倍数を両辺にかけて分数を含まない形に変形することができます。
このような操作を、「分母をはらう」といいます。
※公倍数とは
いくつかの自然数に共通な倍数のこと例8で出てきた数3と5において、3と5の公倍数とは、「3の倍数かつ5の倍数である自然数」のことです。そのような数は 15 , 30 , 45 , … ,であり、そのなかで最小の自然数15が3と5の最小公倍数である、と言います。