しっしーのお計算ん向上委員会

計算の解説に究極特化してます。計算は、すっごくたのしい遊びだよ!!

正負の数の加法と減法

+5 や +8 などの正の数、-3 や -5 といった負の数でも足し算できます。

 

試しに、東への移動を正の数、西への移動を負の数で表します。

 

一回目に東へ 3m、二回目に東へ 5m進んだとすると…

 

f:id:manaveemath:20181130142823j:plain

 

二回続けて移動すると結果、東へ 8m移動したことと同じになります。

 

よって、(+3)+(+5)=+8 が成り立ちます。

 

一回目に東へ3m、二回目に西へ 5m移動したとすると…

 

f:id:manaveemath:20181130142833j:plain

 

結果的に西へ 2m進んだことになっているから、(+3)+(-5)=-2 です。

 

(+3)+(+5)=+8 , (+3)+(-5)=-2 といった式を、正負の数の加法といいます。

 

 

 


正負の数の加法についてもっと詳しく見てみましょう。

 

f:id:manaveemath:20181130142847j:plain

 

小数や分数の加法も、整数の時と同じように計算できます。

 

f:id:manaveemath:20181130142859j:plain

 

また、二つの正負の数の加法では、加法の交換法則が成り立ちます。

 

つまり、足される数と足す数を入れ替えても、和は変わりません。

 

f:id:manaveemath:20181130142907j:plain

 

他にも加法の結合法則も成り立ちます。

 

f:id:manaveemath:20181130142917j:plain

 


今度は正負の数の減法を考えます。

 

?+(+5)=+8 は、一回目に東へ ?m移動し、二回目に東へ 5m移動した結果、トータルで東へ 8m移動した、ということを示しています。

 

つまり、

 

f:id:manaveemath:20181130142926j:plain

 

上図のようになり、

(トータル)-(二回目の移動距離)

=(一回目の移動距離)

です。

 

よって、(+8)-(+5)=? が言えるので 

+(8-5)=+3、つまり?=(+3)

です。

 

しかし、こう考えることもできます。

 

(一回目の移動距離)

=(トータル)+(二回目で動いた分だけ西へ移動した距離)

 

f:id:manaveemath:20181130143115j:plain

 

このとき、?=(+8)+(-5)と表すことが出来、二つの式

 

{(+8)-(+5)}=? , ?={(+8)+(-5)}

 

より、(+8)-(+5)=(+8)+(-5)です。

 

ここで下線部に注目すると、

-(+5)=+(-5)

です。

 

つまり +5 を引くことは、-5 を加えることと同じです。

 

+5 を-5 にした場合、-5 を引くことは+5 を加えることと同じである、と見なせます。

 

つまり、(+8)-(-5)であれば

(+8)-(-5)=(+8)+(+5)=+13

です。

 

これらをまとめると正負の数の減法について次のことが言えます。

 

正の数、負の数を引くことは、その数の符号を変えて加えることと同じ

 

f:id:manaveemath:20181130143128j:plain


算数では 6-9 のような、

(小さい数)-(大きい数)

という計算は不可能でした。

 

しかし正負の数では

 

f:id:manaveemath:20181130143137j:plain

 

といったように計算できます。

 

このことは加法や減法がミックスされた式でも同じです。

 

f:id:manaveemath:20181130143148j:plain

 

したがって、このように計算します。

 

f:id:manaveemath:20181130143156j:plain