正負の数の加法と減法
+5 や +8 などの正の数、-3 や -5 といった負の数でも足し算できます。
試しに、東への移動を正の数、西への移動を負の数で表します。
一回目に東へ 3m、二回目に東へ 5m進んだとすると…
二回続けて移動すると結果、東へ 8m移動したことと同じになります。
よって、(+3)+(+5)=+8 が成り立ちます。
一回目に東へ3m、二回目に西へ 5m移動したとすると…
結果的に西へ 2m進んだことになっているから、(+3)+(-5)=-2 です。
(+3)+(+5)=+8 , (+3)+(-5)=-2 といった式を、正負の数の加法といいます。
正負の数の加法についてもっと詳しく見てみましょう。
小数や分数の加法も、整数の時と同じように計算できます。
また、二つの正負の数の加法では、加法の交換法則が成り立ちます。
つまり、足される数と足す数を入れ替えても、和は変わりません。
他にも加法の結合法則も成り立ちます。
今度は正負の数の減法を考えます。
?+(+5)=+8 は、一回目に東へ ?m移動し、二回目に東へ 5m移動した結果、トータルで東へ 8m移動した、ということを示しています。
つまり、
上図のようになり、
(トータル)-(二回目の移動距離)
=(一回目の移動距離)
です。
よって、(+8)-(+5)=? が言えるので
+(8-5)=+3、つまり?=(+3)
です。
しかし、こう考えることもできます。
(一回目の移動距離)
=(トータル)+(二回目で動いた分だけ西へ移動した距離)
このとき、?=(+8)+(-5)と表すことが出来、二つの式
{(+8)-(+5)}=? , ?={(+8)+(-5)}
より、(+8)-(+5)=(+8)+(-5)です。
ここで下線部に注目すると、
-(+5)=+(-5)
です。
つまり +5 を引くことは、-5 を加えることと同じです。
+5 を-5 にした場合、-5 を引くことは+5 を加えることと同じである、と見なせます。
つまり、(+8)-(-5)であれば
(+8)-(-5)=(+8)+(+5)=+13
です。
これらをまとめると正負の数の減法について次のことが言えます。
正の数、負の数を引くことは、その数の符号を変えて加えることと同じ
算数では 6-9 のような、
(小さい数)-(大きい数)
という計算は不可能でした。
しかし正負の数では
といったように計算できます。
このことは加法や減法がミックスされた式でも同じです。
したがって、このように計算します。